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こんにちは、「夢と読書 一期一会BOOKS」の萌菜花です。
今回ご紹介する本は『試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。』です。
いつかはこの本を読んでみたいと思っており、今この本を選びました。
みなさんは 試着室で誰かを思い出したことはありますか? わたしはあります。
わたしのような人の他にも、
・恋のお話を読みたい
・タイトルが気になる
・服やおしゃれが大好き!
そんな方におすすめの一冊です。
本の情報と本の内容、感想を本の中の言葉を引用しながら書きたいと思います。
気になる方はぜひ、最後まで読んでください。
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この本について
試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。
著者:尾形 真理子
定価:580円+税
平成26年2月10日 初版発行
(幻冬舎文庫)
尾形 真理子(おがた まりこ)
1978年東京都生まれ。
2001年からコピーライターや制作ディレクターとして活躍し、資生堂、キリンビール、日産自動車など、多くの有名企業の広告を手がける。
朝日広告賞グランプリ他受賞多数あり。
2010年に本作で小説家デビューを果たした。
どんな本?
渋谷区神南にあるセレクトショップ「Closet」。そこには、様々な恋愛事情を抱えた女の子たちが訪れる。
10年付き合っている彼との関係に悩むメイコ。年上の男と付き合い、彼に褒められた白いパンツを探しに来たクミ。年下の男の子に恋をして、彼と食事に行く前日にデニムを求めて来店したチヒロ。後輩の結婚式のためにドレスを買いに行ったアユミ。彼を支える非凡な女になるために、新しい服を求めたマサコ。
そんな彼女たちが試着をして、新しい服を見つけるお話。
どこが良かった?
①種類の違う恋のお話が楽しめる
あらすじに書いてある通り、この本では複数の違った恋のお話を読むことができます。
いずれも好きな人がいたり、過去の誰かを思ったりするわけですが、思い出すのは試着室の中。
みなさんは新しい服を買う時、どんなことがきっかけですか? わたしは今持っている服を買い替えるときや、気が向いたとき、髪を切ったとき、服を一新して過去を忘れたいときなど様々です。
「Closet」に訪れる女の子たちも、来店のきっかけは様々。だけどみーんな恋をしています。一部過去形の子もいますが。
服を新しく買い換えるときって、気分も変わりますよね。年齢とともに外見も中身も変わるので、似合う服は変わります。それは体形や好みが変わるだけでなくて、トレンドも変われば自分の取り巻く環境も変わるから。好きな人がいれば、なおさら変わるかもしれません。
「服」は女の子にとっては「戦闘服」ともいえる大事なもの。服がきれいかとか、似合っているかどうかでも気分が変わります。自分がいいと思うものは、自身が持て強くなれます。
どんな恋であれ、同じお店に訪れて、新しい服を買うことで、新たな一面に気づいたり、自信が持てたりする。この本は「恋」をテーマにしているので、みんな恋をしていますが、服を選んでいる女の子たちには、それぞれ新しい服を買いたい「理由」があるのだろうな、と思いました。
今後服を買いに行ったときにこの本のことを思い出しそうです。
②お話の『その後』を想像するのが楽しい!
この本はお店を訪れて、服を買ってお店を出るまでのお話ですので、ぶっちゃけめちゃくちゃ良いところで終わります。
毎回わたしは「そこで終わるの!?」とびっくりしていました。その後が知りたいのに~!
できればみんなを応援したいところですが、この恋は難しいだろうな、と感じる恋もあります。
みんな目的や予定があって服を買っていて、その後の恋はどうなったのか!? 上手くいくルートを想像して、上手く行ってくれ~! と願ったり、逆に上手く行かないでくれと思ったり。なんだか上手く行かないような感じで終わったお話を、なんとか上手く行かないかと考えたり。この子の気持ちはわからないな……と何度も読み返したり。
お話が最後まで展開しないこの本だからこその楽しみです。
みなさんもわたしと同じように「えっそこで終わるの!?」からのその後の妄想をしてほしいなと思います。
③自分だったら、と考える楽しみがある
複数の恋のお話が読めるので、自分はどの子が似ているかなぁ、とか、付き合うならどの人がいいかなぁ、とか、このときにわたしならなんて言うかなぁとか、読みながら色々考えてしまいました。
中でも一番考えたのが、チヒロのお話。同じ職場の後輩の、年下の男の子に恋をしているけれど、彼はそのうち海外に行ってしまう。その間だけのほんのわずかな期間で、ふたりはご飯を食べに行く仲になる。
そのことを女友達に話せば、辛口な言葉を言われてしまう。
「年下は、向こうからきたら考えてもいいけど、自分からはナシでしょ」
「チヒロが年上の女だから、フツーに気を遣われているだけじゃない? それ、やさしくされてるのとは違う話だよ?」
「年下との恋愛は、結局女が痛い想いをするっていう覚悟がないとキツいと思うよ」
――と。仕事中に一緒にランチに行く(のも、誘ったのは後輩)のはまだわかる。けど、海外出張が決まったときも彼から「日曜日の夜、飲みに行きませんか?」と誘っている。これでほんとに気を遣っているだけなのかな? と。チヒロ本人はもう失恋したぐらいの勢いでいるけれど、これは案外上手くいくのでは……!? と考え出しから、止まりませんでした。
これ以上は語ると止まらなくなりますので、この辺りで止めておきます。
まとめ
毎回ではないけど、たまに読みたくなる恋のお話。それも「試着室」という独特の着眼点。
この本は平成26年に発行され、尾形さんのデビュー作となります。この後にも本を出されているようですね。
機会があれば、また読んでみたいと思います。
気になる方はぜひ読んで、妄想してみてください。