「自責より工夫を!」――どうして私、片づけられないの?(櫻井 公子)
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こんにちは、「夢と読書 一期一会BOOKS」の萌菜花です。
今回ご紹介する本は「どうして私、片づけられないの?」です。
片づけが苦手な方や、時間に余裕が持てなくて悩んでいる方などにおすすめの一冊です。
本の情報と本の内容、感想を本の中の言葉を引用しながら書きたいと思います。
気になる方はぜひ、最後まで読んでください。
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この本について
※新刊は販売されていなかったため、電子書籍のリンクです。
どうして私、片づけられないの?
著者:櫻井 公子
定価:1,200円+税
2004年3月12日 初版発行
(大和出版)
櫻井 公子(さくらい きみこ)
東京女子医科大学医学部卒業後、東京慈恵医科大学第三分院、財団法人復光会総武病院、斎藤学診療所に勤務。森田療法による治療や症例報告を行う。現場の臨床に従事し、「成人ADHDの受け皿がない、医師に相手にされない」という当事者たちの声から、『新宿成人ADDセンター・さくらいクリニック』を開設した。
どんな本?
ADHDの研究・診療をしている櫻井 公子Dr.の著書。
片付けが苦手、頻繁に遅刻をしてしまう、ものが捨てられない、衝動買いをしていまう、人間関係がうまくいかない……そんな人たちに贈る「説明書」です。
各ページにねこのイラストがあるため堅苦しくなく、わかりやすいので短時間で読むことができます。
また、こういった「苦手」はADHDの特徴ですので、身近にADHDタイプの人がいる方や、自分がもしかしたらそうなのではないか……と悩んでいる方にもおすすめの一冊です。
どこが良かった?
自分の性格とうまく付き合えるかも、と思える
かくいう私も、この本を読んでいるわけですので、たくさんの「苦手」に悩みこの本をとったわけですが、書いてある内容が当てはまりすぎて、メモを取る手が止まりませんでした。
たとえば、「何かをしている時に別のことを始める」「余裕がなくギリギリでいつも生きてる」「ものを買った時点で満足してしまう」「なかなかものが捨てられない」「空間や時間、量を把握するのが苦手」「先のことを考えるのが苦手」「日中眠たくなることが多い」「天気に左右されがち」「大人数での話が苦手」「好きなことや納得していることでないと集中できない」というのがわたしの当てはまったところです。
かなりありますね。
実際に診断を受けたわけではないのでわかりませんが、かなり近いのではないかと思います。
この本の初版は2004年とやや古いのですが、現在ではADHDをカミングアウトする芸能人が増え、世の中に認知されるようになったのではないかと思います。
だからこそ、今読んでほしい本です。
これらの悩みに対して、どうしたらうまく付き合っていけるか、がやさしい言葉で書いてあります。ねこのイラストもあって癒されます。責めるような言葉は書いてありません。むしろ「そんなことってあるよね」と寄り添ってくれるので、ちょっと古い本ではありますが、読んでみる価値は大いにあります。
この本に書いてあることが全部実践できるわけではないですが、自分がそういう傾向がある、と改めて知ることができ、工夫すればうまくできるんだ! できるかも! と思うことができます。
読むだけでそう思えるって、すごいと思いませんか?
ちょっと古い本だけど、内容は古くない
そう、2004年の本なのですが、内容がちっとも古くない。
最新の本を読めば、もっと新しい情報が得られるのは確かですが、今読んでも十分通用します。
たとえば、
「いらないモノ」をもたずに、「今使うモノ」「すごく好きなモノ」だけに囲まれて暮らすというのが、現代における「贅沢」ではないだろうか。
の一文とか。
今でいう「ミニマリスト」の考え方ですよね。
こんなにも前からそういった考えがあったのか、と驚きました。
また、現在のわたしがあれだけ当てはまったように、特徴は何年経っても変わらないのだと思います。
ですから、その向き合い方は今でも通用する方法ばかりなのです。
自分がADHDタイプでない人にも読んでほしい
この本の中で何度も書かれていますが、「周りの人の存在」が結構重要になってきます。
例えば片付けをするとき、自分一人ではいつの間にか脱線して疲れて結局片付かないという無限ループも、誰かがいることでスムーズに進めることができます。
ADHDの人は日中に眠気を訴える人が多かったり、夜遅くまで起きてしまう人も少なくないそうですが、もし同居人がそのことを理解していれば、少しの声掛けで睡眠を改善することができるかもしれません。切り替えが上手にできないのも特徴のひとつであるので、誰かの言葉ひとつでうまく切り替えができるようになるかもしれません。
もし近くに同じような人がいるなぁ、という人にも読んでみてほしいです。
そういう人もいるんだなぁ、と知ってもらうだけでも、当事者の方はいくらか楽になるでしょう。
まとめ
この本は再読になりますが、改めて自分のことを知ることができ、今読んで良かったなと思えた一冊でした。
こういった出会いや再会があるのも読書の魅力です。
この本では、いっさい否定をされません。
むしろ「楽しいと思える生き方を模索していきましょう」と寄り添ってくれます。
自分はこういうことが苦手なんだな、それに対してこういう対処法をすればスムーズにできるんだな、とわかれば、「できない、だめだ」と自分を責めなくても良くなり、好きなことを楽しくできる人生になるでしょう。
最近プチプラのあやさんや西野亮廣さんの本を読みましたが、もうこの頃(2004年)から「自分のために人生を生きて良い」と言う、言ってくれる人がいたのですね。
わたしはこの本にすごく救われたので、同じように誰かを救うことができたらな、とこころから思います。
※こちらは電子書籍のリンクです