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こんにちは。
「夢と読書 一期一会BOOKS」の萌菜花です。
今回わたしが読んだ本は『「非常識」でコミュニケーションはラクになる』(株式会社KADOKAWA)です。
この本は、当時一世を風靡した「性格リフォームの匠」こと心屋 仁之助先生のもとに、悩めるマンガ家・横山 裕二先生と、編集者のM井さんがコミュニケーション力を上げるコツを訊きに行くコミックエッセイです。
心屋先生は2021年にシンガーソングライターへ転身されたようですが、当時わたしは先生の本をいくつか所有し、読むことで背中を押してもらっていました。
突然ですが、あなたは「コミュニケーション能力が高くなったら、もっと周りの人とうまく話せるのに……」と思ったことはありませんか?
わたしはとてもあります。いまでも思っています。もっとうまく話をしたいのに、何を話したらいいのかわからないし、どう話したらいいのかもわからず、ずっと自信がありません。
でも大丈夫、この本の冒頭には、
この本と少しの勇気があれば
きっとあなたの人生が劇的に変わります……
と書いてありますから!
それに、この本は文字ばっかりではなくて、「コミックエッセイ」ですので、あっという間に読み終わります。
今回は常識を打ち破ることで自分のこころと向き合い、考え方や話し方をほんの少し変えるだけで、自然と自分も周りも変わっていく、そんな魔法のようなメソッドが学べるこの本を紹介します。
- 『「非常識」でコミュニケーションはラクになる』のあらすじ
- 『「非常識」でコミュニケーションはラクになる』とその著者について
- 『「非常識」でコミュニケーションはラクになる』の感想
- 『「非常識」でコミュニケーションはラクになる』のまとめ
『「非常識」でコミュニケーションはラクになる』のあらすじ
「コミュニケーション能力が高くなれば、もっと人生がうまくいくと思いませんか!」
そんなM井の一言により、横山 裕二は、M井と一緒に「人を虜にするコミュニケーション能力」を身に着けるべく、性格改善心理カウンセラー・心屋 仁之助先生のもとを訪れる。
心屋先生は最初からふたりのこころを掴むが、実は昔は人付き合いが苦手だった、と言い、ふたりを驚かせる。
人に対して壁があるマンガ家、横山 裕二。
相手に弱さを見せられず、隙が作れない編集者、M井。
人を褒めるが苦手なサラリーマン、A崎。
上司とのコミュニケーションに悩むOL、S原……。
それぞれがうまくいかずに思い悩んでいることを、心屋先生は「非常識」ともとれる発言でアドバイスしていく。
ほんの少し考え方を変えて、接し方を変えるだけで、実は簡単にうまくいく⁉
必要なのはちょっとの勇気だけ。
コミュニケーション能力に悩めるあなたにぜひ読んでほしいコミックエッセイ。
『「非常識」でコミュニケーションはラクになる』とその著者について
「非常識」でコミュニケーションはラクになる
定価:980円+税
2014年11月21日 第1版発行
心屋 仁之助(こころや じんのすけ)
兵庫県出身。
大学卒業後、営業職を経て営業企画部門の管理職として19年勤務する。
その後心理カウンセラーとして起業。京都を拠点に”言ってみる”ことで自分の性格を変え、自分を好きになるためのサポートを行う性格改善心理カウンセラーとして活躍する。
テレビ番組やセミナー、講演、執筆活動など、その活動は多岐に渡る。
主な著書に『人間関係が「しんどい!」と思ったら読む本』などがあり、著書は累計450万部を超えている。
横山 裕二(よこやま ゆうじ)
2006年にデビューした、山口県出身のマンガ家。
マンガ雑誌『ゲッサン』(小学館)にて『いつかおまえとジルバを』「ツール・ド・本屋さん」などを連載。
2017年より北海道に移住し、「十勝ひとりぼっち農園」を連載中。
『「非常識」でコミュニケーションはラクになる』の感想
1 頑張らなくても、あなたにはちゃんと魅力がある
心屋先生が書かれている「あとがき」には、こんな一文があります。
この本でみなさんに一番お伝えしたいことは「あなたは、そんなことしなくても、頑張らなくても、ちゃんと魅力がある」ということです。
この一文を読んであなたはどう思いましたか?
「いやいや、自分はそんなに魅力ないし……」と思いませんでしたか?
そう思った人にこそ、この本は読んでほしいです。そして、そう思ってしまう考え方を見直してみてほしいです。
かくいうわたしも自信がなくて、家族や本当に仲の良い人以外には話し方さえ変わってしまうのですが、それは「技術」の問題ではなく「こころ」の問題だったんだ! と気づくことができ、とても勉強になりました。
さらに、この本を読んでわかったことは、「自分は、知らず知らずのうちにマイナスな固定観念を作ってしまっている」ということです。
その固定観念が邪魔をして、無意識に自信を無くしたり、強がってしまったり、無理にしゃべろうとしてしまって、うまくいかずに悩んでしまうのです。
では、そんなマイナスな固定観念をどのように良くしていけばいいのか、気になりますよね?
その答えのひとつが、
何事にもマイナスなイメージを捨て、”自分は受け入れてもらえているんだ”と思うようにする。そして、自分の中で相手に対して勝手に怯えることをやめる。
という方法です。
「自分は最初から受け入れてもらえているから、頑張って話をしなくても大丈夫」と思い素直に話をすることで、周りに良い影響を及ぼすのだそうです。
また、この本の中には、
”一目惚れ”をするだけではなくひとは”一目嫌い”をする
という一文が出てきます。わたしは読んだ瞬間に胸が痛くなりました。
これもマイナスな固定観念のひとつで、人は過去の記憶から「この人やばそう」「この人苦手かも……」と一目見て思ってしまうのです。皆さんもそう思ってしまったことが一度はあるのではないでしょうか。わたしはあります。
この”一目嫌い”も、考え方ひとつで変えることができます。
そうやってなるほどー、と思いながらこの本を読んでいくと、いつの間にか自分のマイナスな固定観念は直せるんだ……! ということに気付くはずです。
2 せっかく褒められているのに、「いやいやいや……」って否定していませんか?
そうやって否定している人は、もしかすると自己肯定感が低い人かもしれません。
ある日、相手を褒めることが苦手なサラリーマンのA崎さんは、心屋先生に「相手と一対一になって、社交辞令も言うことができず、気まずい時間を過ごして上司に怒られてしまった」と相談しました。
そこで、心屋先生は一言、
「まずはね、自分のことを褒められない人は他人のことも褒められないのね」
と言いました。皆さんも覚えはないでしょうか。わたしはあります。
相手に褒められても、「そんなことないですよ~」って、つい。せっかく褒められているのに……!
先生曰く、そうやって否定してしまうと、相手はそこからどう会話を続ければいいのか戸惑ってしまうそうです。
ですから、逆に「嬉しい!」と笑顔で受け取れば、自分のこころも満たされて、相手も「言ってよかったな」と幸せな気持ちになります。
これって、今でいう「自尊心」とか「自己肯定感」につながる話ですよね。
中には意地悪でわざと褒めている人もいるのかもしれませんが、それでも「ありがとう」と受け取ってしまったほうが気持ちいいです。逆に、「この人はわたしを褒めようとしてない」「嫌味を言われている」と思うと、自分まで嫌な気持ちになってしまいます。
そこでやっとわたしは、「そんなことないですよ~」と言ってしまうことで、無意識に自分を下げてしまっているんだ、と気づきました。
逆に、褒められることに慣れていくとどうなるかというと、他人の評価に左右されず、自然と褒めたくなることが目に入るようになるのだそうです。
たしかに、自己肯定感が高い人って、「素敵なこと」や「幸せなこと」を探すのが上手だから、褒め上手な人が多い気がします。
だからこそ、褒められたら素直に「嬉しい」「ありがとう」と認めることがだいじ。
それもこの本から学びました。
3 この本は人間関係や仕事だけではなく、恋愛にも有効です
ですから、気になる相手になかなか自分からアプローチできない……! という人にもこの本をおすすめします。
人に弱さを見せられない(無自覚)M井さんは、心屋先生に恋愛の相談をします。「ある程度仲良くなった意中の相手を誘うときはどうやって誘いますか」と。
そこで先生は、
「「先に弱みを見せる」かな」
と答えました。よ、弱みを見せる……⁉
その後の話がとても秀逸で、「隙」というのはその人の魅力であるから、人に頼ることが大切なのだと先生は言いました。
たしかに、なんでも一人でできてしまう人は素敵ですが、近寄りがたいと思ってしまいます。むしろ、頼ってもらえたほうが、距離感はぐっと近づきますし、好意があれば「頼ってもらえてうれしい」と思うかもしれません。
それから、フラれたときの話もありました。
先生曰く、「うまくいかなくても自分は大丈夫」と信じることを「自信」というのだそうです。
これがフラれたときにどう関係するのかというと、自信がなくてうまくいくことだけを考えていると、いざフラれたときに傷つくことにつながります。
逆に自信を持っていると、勇気を持って「フラれたなあ」としっかり感じることができます。だから、「一回フラれた体験をしただけ」と思うことができるのです。
自信を持つだけで、フラれたときに傷つかず、しっかりフラれたことを受け止めることができる、ということです。
この本では、こういった逆転の発想、つまり「非常識」な考え方がたくさん出てきます。
この本を読むことで意識を変えて、ほんのちょっとの勇気を振り絞って話し方を変えてみてください。きっと何かが変わるはずです。
『「非常識」でコミュニケーションはラクになる』のまとめ
発売から約10年ほど経っていますが、いま読んでも十分通じることばかりで、自分の考え方ががらりと変わる一冊でした。
ここには書ききれませんでしたが、他にも
「社会のコミュニケーションの鍵は家の中に答えがある」
「「言える」と「癒える」んですよ」
など、名言連発、自分のマイナスな固定観念を変える方法がきっと見つかりますので、わたしのように自己肯定感の低い方やコミュ力を上げたい人はぜひ読んでみてください。
こちらは「夢と読書(ラクマで古本屋モドキ)」でも発売中です。
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